ワールドプロレスリングスペシャル(テレビ朝日;AM1:10〜4:55)

毎年恒例の新日本プロレス1・4東京ドーム大会のもようが即日放送された。編集作業大変だっただろうな。
http://www.nikkansports.com/news/up/up3.html


<第1試合>
山本尚史vs崔領二(ZERO・1 MAX)。
体格、ファイトスタイル共に似ている二人。山本はボクシング経験があるだけに打撃(特にパンチ)にいいもの持っていて試合開始直後の張り合いの掌打で崔をダウンさせることに成功。その後キックの応酬やアキレス腱固めの掛け合いなどがあったが最後は崔が抱え式バックドロップで勝利。


<第2試合>
獣神サンダー・ライガー、邪道、外道vs田中将斗(ZERO・1 MAX)、金村キンタロー(アパッチ・プロレス軍)、BADBOY非道(アパッチ・プロレス軍)。
インディー軍の入場テーマ曲はおなじみの『COME OUT AND PLAY』。セコンドに新宿鮫アカレンジャーズのGENTAROの姿が見えた。映像はカットされまくりのダイジェストだった。最後は邪道が捕まり、田中のダイヤモンドダスト→金村の爆YAMAスペシャルで金村が邪道をフォール。戦前邪道は「メジャーとインディの違いを見せつける」と言っていただけにこれは痛い敗戦。


<第3試合>
タイガーマスク、稔vs高岩竜一石井智宏(二人ともZERO・1 MAX)。
石井は段々師匠の長州力に似てきた。筋肉が凄くていい体格してる。試合はスピードの新日軍対パワーのインディ軍の図式。初対決のせいかちょっと噛み合わなかった感があった。途中高岩の餅つきパワーボム2連発→石井の垂直落下式ブレーンバスターの流れがあったが決めきれず、最後は立ち膝状態の石井に稔のキックが側頭部に決まってピン。


<第4試合>
藤波軍対長州軍の12人タッグマッチ。メンバーは藤波軍が藤波辰爾西村修飯塚高史矢野通後藤洋央紀長尾浩志で長州軍が長州力(リキプロ)、佐藤耕平(ZERO・1 MAX)、宇和野貴史(リキプロ)、神風(ZERO・1 MAX)、佐々木義人(ZERO・1 MAX)、関本大介(大日本)。
12人もいるので乱闘になるとどこを見ていいのか・・・。藤波と長州の絡みは少しだけ。
インディー軍は新日勢と比べて線の細さ、打たれ弱さが少し目立った。攻めてる時はいいけど受けに周ったときなかなか反撃できない場面があった、これが地力の差か。長尾と佐藤の絡みは見ごたえがあってシングルで見てみたくなった。新日軍は全員黒タイツ。神風は相変わらず色白。ムーンサルトプレスを放ったが人数が多くて出番は少ないのだからあの場面は得意のカンクーントルネードでも良かったのでは。
最後は長州のラリアット→佐藤のジャーマンで長尾を沈めて長州軍の勝ち。


<第5試合>
ブラック・ストロング・マシンヒロ斉藤vs吉江豊、曙(フリー)。
格闘技戦では結果が出ない曙だがプロレスは別。この試合も体格を生かした攻めで終始圧倒。マシン組は二人がかりの攻撃やヒロのセントーンなどで攻撃するが最後は吉江がダイビングボディプレスでヒロをフォール。吉江と曙は組むより戦った方が面白そう。


<第6試合>
永田裕志vs村上和成(ビッグマウスラウド)。永田のセコンドには親交のあるタレントの嶋大輔さん。一方村上は星野勘太郎魔界軍総裁やエンセン井上らと共にリングイン。永田のディフェンスが上手いからそう感じるだけかもしれないが村上の攻撃がいつもより雑だった。序盤村上が攻めていたが手持ちのカードを早く切りすぎるという彼のいつもの悪い癖が出て徐々に永田ペースになって最後はバックドロップホールド。最初はどっちが勝つか分からなかったが村上の手数が鈍り始めた中盤以降は「永田が勝つだろうな」と思った。


<第7試合>
金本浩二vs大谷晋二郎(ZERO・1 MAX)。
金本は昔の入場テーマ曲『ジャンクション 〜旋 風〜』で入ってきた。一方ZERO・1 MAXの大将大谷は守護神の火祭り刀を持って入場。両者は久しぶりの対戦。新日ジュニア時代は金本の方が対戦成績は良かったが今の大谷はヘビー級の選手、やはり一発の重みが違い金本は苦戦。アンクルホールド、タイガースープレックスホールドなどで追い込むもののスパイラルボムで大ダメージを負って最後はドラゴンスープレックスホールドで大谷が勝利。大谷は技自体は昔と変わってないけど一発一発が重くなってた。20キロの体重差は金本を持ってしても跳ね返すのは難しかったか。


<第8試合>
棚橋弘至vs柴田勝頼(ビッグマウスラウド)。
同期対決。試合紹介VTRで前田日明の昔の試合映像が流れたがそれが場外で前田と上田馬之助がやりあってるもの。他になかったのだろうか、対ドン・中矢・ニールセン戦とか対アンドレ・ザ・ジャイアント戦とか。柴田は少し体絞ってきた。棚橋は相手がよく見えていた。試合は柴田が蹴りまくって最後は側頭部への蹴りで柴田の勝ち。スイングした良い試合だった。


<第9試合>
中西学vsジャイアント・バーナード(フリー)。
全日を離脱したばかりのバーナードが中西とぶつかった。バーナードは193cm、150kgという巨体なのにスピードがあってスタミナもある恐ろしい選手。中西も大きいがやはり世界は広い。中西はジャーマンでバーナードを完璧に投げきって凄かった。最後はパワーボム崩れ→リバーススプラッシュでバーナードの勝ち。バーナードは終盤、中西の粘りにかなりアセっている様子だった。


<第10試合>(セミ・ファイナル)
蝶野正洋天山広吉vs越中詩郎(フリー)、大森隆男(ZERO・1 MAX)。
越中はいつ見ても元気いっぱい。蝶野組は天山を前に出して蝶野を温存する作戦。これも天山の打たれ強さをよく知ってる蝶野ならではの策。結果これが功を奏して、途中越中の投げっぱなしジャーマン→大森のアックスボンバー→越中のダイビングヒップアタックの流れや大森のアックス・ギロチン・ドライバー、ダイビングニードロップなどの波状攻撃を天山が食らって危ない場面もあったが最後は蝶野がカウンターのシャイニングケンカキックで越中からフォールを奪った。試合後のコメントで蝶野は相変わらず大森を酷評していたけど見たかぎりそんなに悪くなかったと思う。ただ天山の打たれ強さが予想以上でフィニッシュを仕掛けるタイミングが早過ぎたのが敗因だった。インディの選手であそこまで受けきれる選手はまずいないのでそれはしょうがない。大森がずっとメジャー団体にいたら結果は分からなかったと思う。



<第11試合>(メインイベント)
ブロック・レスナーvs中邑真輔IWGPヘビー級選手権試合。
中邑はミドルキックを放つがことごとくレスナーに受け止められ苦しい展開。低空ドロップキックが欲しかった。ロープを使った腕ひしぎ逆十字とミサイルキックなどは良かったが全体的レスナーペースで進み最後はバーディクトでレスナーが防衛に成功。レスナーは体格差を上手く使い、中邑は体格差を上手く使えなかった印象が残った。今のままでは何回やっても結果は同じような気がする。レスナーには次はバーナードとやって欲しい。


最近の新日ドーム大会の中では一番面白かった。団体対抗戦は対立の図式がわかりやすいので良かったと思う。
17年続いた新日本プロレスの1月4日東京ドーム大会はこれでひとまず終了。業績次第ではまたやるらしいので期待したい。